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騎手仲間たちと週末に外出し、盛り上がったり騒いだりする時に飲むだけで、決して依存するようなことはなかった。 だが1930年代の痛み止めは、まだ初歩の段階だった。
Bの負傷。 砕けた骨が動くたびにこすれ合ったIは激しい痛みを伴い、しかも薬にはほとんど効果がなかった。
おそらく彼は精神的にも、同じくらい苦しんでいたに違いない。 なにしろ15の時以来初めて、騎乗から得られる無上の陶酔感を奪われてしまったのだ。

アルコールは慰めをもたらした。 Pは定期的に、そして大量に酒を飲むようになった。
彼はアルコール依存症への道を進んでいた。 A競馬場では、マスコミがWを厳しく責め立て、彼も自分の失策を認めた。
Pはおおやけに彼を援護した。 Hは、Wには満足していると語り、サンタ戦でもこのジョッキーを起用すると発表した。
Hの発表は先走りしすぎていた。 Sは怒り狂った。
シービスケットが耳を立てたことにWが気づかなかったのは、どうにも許せない失態だった。 それは馬が集中していないことの、なによりの証拠ではないか。
Sはまた、ジョッキーが自分の指示に従わなかったことにも激怒していた。 レースの2日後、馬具室で、Sは思いのたけをぶちまけた。
「Wはきっと、別の指示に従って騎乗していたんだろう。 あの男はわしの指示を聞かなかった」彼は辛錬な口調でいった。

「シービスケットはサンタ戦に勝つ。 あれは最高の馬だ。
体調も万全で、いつでも走り出せる。 あと必要なのは、わしの指示を聞くジョッキーだけだ」Wに対するSの非難を不快に感じたHは、記者たちの前で、あえてこのジョッキーを絶賛した。
Wにこだわる彼は、同じ過ちをくり返すはずがないと主張した。 しかしSは譲らなかった。
Wは絶対に使わない。 結局彼は、Pにいわれたとおりに乗ったのにと不平をもらしつつ、騎乗をはずされた。
2月28日、Sはシービスケットに馬具をつけ、月曜日の群衆が待ち受けるトラックに連れ出した。 HとVも付き添った。
Vはシービスケットに、H誌が選んだ年間最優秀馬の楯を贈った。 ジョッキー抜きでは画竜点晴を欠くため、SはF・Jを騎乗させた。
群衆の前をパレードし、短い、いくぶん盛り上がりに欠けるセレモニーである。

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